シロアリの生態
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社会性・食べ物や移動方法など、生態についてご紹介いたします。
シロアリの社会
シロアリは社会性昆虫と言われ、人間の社会と同じように役割を分担して生活しています。 数万~数百万匹以上の単位で、「コロニー」と呼ばれる巣を形成し、高度な社会生活を営んでいます。コロニーでは、女王アリと王アリを中心に、完全に階級制に分かれています。 この階級のことを、「カースト」と呼んでいます。
<女王アリ、王アリ>1つのコロニーに1頭ずつ存在しています。生殖活動のみを行います。<副女王アリ、副王アリ>
コロニーに数頭ずつ存在しています。女王や王が死んだときに代わりを勤めます。<ニンフ>
新しいコロニーを形成するために、羽アリとなって飛び立つ前の段階のシロアリです。<兵隊アリ>
コロニーに3%ほど存在します。偵察や仲間の護衛をします。<働きアリ(職アリ)>
コロニー全体の90%から95%を占め、卵や幼虫の世話、餌の採取、巣の構築や掃除など あらゆる雑務をこなします。このアリのみが、木材を食べることが出来ます。
幼虫の段階ではどのシロアリでも同じですが、王や女王の分泌するフェロモンによってカーストが決められます。 シロアリの社会は実によく出来ており、たとえば兵アリが外敵と戦い、死んでしまうと、それを補うように兵アリが生まれてきます。 シロアリは、まるでコロニー全体が生き物のようなものなのです。 人の怪我が自然治癒するように、一部のシロアリが居なくなっても、コロニー全体のバランスは元に戻ります。
シロアリの食べ物
シロアリが木材を食べるのは、木材の主成分である「セルロース」を栄養としているからです。
セルロースは、地球上ではミネラルに次いで豊富な物質です。3億年という歴史の中で、シロアリ達はわざわざ少ない食料を探すより、豊富にある食材を主食とする方向に進化したのです。
しかし、シロアリ自体にはセルロースを消化する機能はありません。
その代わりに、腸内に原生生物を養い、共生しているのです。
体内に取り入れられたセルロースを、原生生物がブドウ糖に変え、それをエネルギーにして生きています。
また、働きアリだけが消化する機能を持っており、それ以外のアリは空腹になると、通りがかりの働きアリに合図を送って食べ物を催促します。
催促された働きアリは、口移しで自分の中にある食料を仲間に与えます。
シロアリの移動
シロアリはとても弱い生き物です。
目は見えず、餌はにおいのみで見つけます。体の表面もやわらかく、他の生物に触れられただけでもすぐ死んでしまったり、太陽の光を浴びればたちまち干上がってしまいます。
そのため、移動する際は他の天敵から身を守るために、蟻道(ぎどう)という木・木片などで作ったトンネルを利用します。